Security & Data Design

「正直に答えても大丈夫」を、
仕組みで約束する。

300名の本音のデータが集まるかどうかは、セキュリティ設計で決まります。守るためだけでなく、回答率と回答の質を上げるために、以下の構造で設計します。

01

個人情報と回答を分離する

氏名・所属は「名簿DB」、回答・タイプは「匿名IDのみの回答DB」に分けて保管。2つを突合できる鍵は本部の限られた権限だけが持ちます。

02

5名未満は表示しない

店長・エリアマネージャーには集計値しか見せず、5名未満の区分は自動で非表示。「うちの店の誰か」が特定できない構造にします。

03

評価には使わない、と明文化

利用目的を「配属・育成・チーム編成」に限定し、同意画面と社内規程の両方に明記。データの価値は、スタッフの信頼の上にしか成り立ちません。

データの流れ

回答が本部の画面に届くまで

スタッフ スマホで回答(TLS) アプリ(国内リージョン) SSO認証・同意記録 匿名ID発行(ハッシュ+ソルト) 全操作を監査ログへ 名簿DB 氏名・店舗・在籍(暗号化) 回答DB 匿名ID・回答・タイプのみ 突合キー 本部のみ・要2名承認 本部ダッシュボード 個票+集計(権限者) エリア・店長画面 集計のみ・n≥5 本人の結果画面 自分の結果のみ

権限マトリクス

誰が・何を見られるか。本部以外は「個人が特定できる形」では見られません

ロール自分の結果自店の集計自店の個票エリア集計全社集計個人×実績の突合データ書き出し
スタッフ本人約300名
店長約200名n≥5
エリアマネージャー数名n≥5n≥5
本部(人事・経営)限定メンバー2名承認記録
開発・保守担当STORKE匿名

技術的な対策

実装時の標準仕様

🔐
認証

既存のGoogle Workspace/Microsoftアカウントでのシングルサインオン。パスワードを新たに持たせない。本部権限は多要素認証を必須に。

🇯🇵
保管場所と暗号化

国内リージョンのデータベースに、保存時・通信時ともに暗号化。バックアップも同じ基準で暗号化し、世代管理。

🧾
監査ログ

「誰が・いつ・誰のデータを・何のために」見たかを全件記録。個票閲覧・突合・書き出しは本部管理者に自動通知。

保持期間と削除

退職後の個人データは一定期間(例:6ヶ月)で自動削除。統計用には匿名化した状態で残し、個人に遡れないようにする。

🧩
最小権限と分離

アプリ本体は名簿DBと回答DBに別々の権限で接続。万一どちらかが漏れても、単体では個人を特定できない。

📄
規程と同意

利用目的・閲覧権限・保持期間を社内規程として文書化し、回答前の同意画面に同じ内容を表示。個人情報保護法の利用目的の特定・通知に対応。

監査ログのイメージ

本部管理者が確認できる記録(サンプル)

2026-08-23 09:12:04 ALLOW hq.hr@… view:aggregate area=関東 kind=駅前 n=61
2026-08-23 09:14:31 ALLOW hq.hr@… view:individual subject=a9f3…e1 reason="配属検討(新店)"
2026-08-23 10:02:18 DENY sm.ikebukuro@… view:individual subject=— reason=role_not_permitted
2026-08-23 10:02:40 ALLOW sm.ikebukuro@… view:aggregate store=池袋 n=6
2026-08-23 11:40:09 DENY am.kansai@… view:aggregate store=高槻 n=4 reason=below_min_n
2026-08-23 15:21:55 ALLOW hq.ceo@… export:csv scope=aggregate approved_by=hq.hr@… ← 2名承認

正直にお伝えしておきたいこと

タイプと売上の「相関」は「因果」ではありません。盛り上げ役の売上が高いのは、繁華街に配属されやすいからかもしれない。だからこの仕組みは、断定するのではなくn数と範囲を必ず画面に出し、仮説を立てて検証し続ける道具として設計します。また、適性検査を採用の合否に直結させることは法的にもリスクが大きいため、用途を配属・育成・チーム編成に限定することを前提にしています。300名のデータを毎期貯めて、タイプの妥当性そのものを自社データで検証し直していく——これは御社の規模だからこそできる、他社には真似できない資産になります。